本から学ぶ 知識と経験の宝箱

本を読んで知識を広げよう

父さんの倒産は通さん

浅田次郎さんの
大名倒産(文藝春秋)を読みました。

飲み会の際に人から薦められ
その場でポチっと購入。
翌日届いたのは、驚きの上下巻で約700ページ。

うわー。読めるかなぁ…
と思いましたが
真っ直ぐな人の思いに
時折涙しながら、連休で一気に読んでしまいました。

特にここは!と思ったのは
次の2か所。

上巻84ページ
新田の開拓。産業の奨励。節約の徹底。
そうした政策によって改革をなした主君といえば、まず婿養子様と定まっている。

上巻162ページ
領知経営の骨は、まず節倹。
次に四公六民の収税の正確な実行。
加うるに殖産興業。
そのほかには何もない。
考えればきりがないゆえ、ないものとする。
かくして、その三点につき責任を負う奉行を抜擢する。
むろん家柄などはかかわりない。
むしろふさわしい家柄ではないほうがよい。
それら奉行が君命を奉じて役目を全うする。
ならばむしろ、主君は不在のほうがよい。


これは事業承継の失敗パターンだなぁ
良くない事業承継に巻き込まれてしまった後継者はどう対応するのか?
という視点でドキドキしながら読むことができました。

事業承継って、現経営者にとっては
必ずしも聞きたい話ではないことも。

どうやって耳を傾けていただくか?
がテーマである私にとって、大きなヒントをいただいた本でした。

人に何かを伝えたいのであれば
伝えたいことを
「受け手が興味を持って受け取ろうとする伝え方」
にしてお伝えする工夫せねばなぁ
と感じました。